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【一陸技】精選300題_問052-LC発振回路

LC発振回路

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  会社の同僚たちと一陸技の勉強会をしています。
  勉強会では「合格精選300題 一陸技問題集」を使っています。
  本ブログでは勉強会で解いた問題の解説を掲載していきます。

合格精選300題 第一級陸上無線技術士試験問題集合格精選300題 第一級陸上無線技術士試験問題集
(1998/10)
吉川 忠久

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問52
下図に示す発振回路に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.この回路の発振周波数はLのみで決定される。
2.この回路は、コルピッツ発振回路の変形である。
3.この回路は、クラップ発振回路である。
4.この回路は、トランジスタの特性の変動の影響を受けにくく、周波数安定度が良い。
5.C1のリアクタンスは、C2,C3のリアクタンスに比べて非常に大きく設定する。


  052-01クラップ回路


発振回路

発振とは、交流信号を連続的に発生させることをいいます。
発振させる方法はいくつかあり、

 ①正帰還回路を使用する方法
 ②負性抵抗素子を使用する方法


といったものがその代表です。

今回の問題は、
①の正帰還回路を使用する方法で
実現された発振回路に関するものです。

ということで、問題の解説の前に、
まずは正帰還回路について簡単に解説しておきます。

(負性抵抗素子については問034をご参照ください。)


正帰還回路

さて、問051では反転増幅器について解説しましたが、
反転増幅器では帰還回路が用いられており、
その利得Gは次の式で表されました。

 [負帰還回路の利得]
 問052-1負帰還回路利得

負帰還回路では、増幅器として、
出力の波形の移送が180度回転する逆相増幅器(利得:-A)を用いていましたが、
正帰還回路では、増幅器として、
入力波形をそのまま増幅するだけの(同相)増幅器(利得:A)が用いられます。

つまり、上記の負帰還増幅器の利得の式において、
-Aを符号を反転させAに置き換えてやれば
次のように正帰還回路の利得の式を得ることができます。

 [正帰還回路の利得]
 問052-2正帰還回路利得

この式において、
Aβ=1としてやるとG=∞となることがわかります。
これが発振している状態です。

Aβ≧1の場合でも、発振振幅は次第に増幅していきますが、
最終的には出力が飽和し振幅が抑えられていくので、
結局、Aβ=1で発振を持続していくことになります。

よって、正帰還回路が発振するための条件は次のようになります。

 Aβ ≧ 1

ここで、Aβは周波数の関数であり、複素数となります。
そこで、Aβを実部および虚部についての条件で表すと、
発振条件は次のようになります。

 Re[Aβ] ≧ 1
 Im[Aβ] = 0


つまり、2つめの虚部の条件式が成り立つ周波数において
正帰還回路は発振することになります。
これが発振条件における周波数条件です。

実際の発振回路では、
正帰還回路の帰還部にLC回路を使用し、
所望の周波数で発振するようにLとCの値を調節します。

今回の問題の発振回路も帰還部にLC回路を使用した構成となっています。
これを、LC発振回路と呼びます。


LC発振回路

LC発振回路には主に、

 ・コルピッツ型
 ・ハートレ型


があり、それぞれの特性は次のようになります。


コルピッツ型発振回路

Edwin Henry Colpittsさんが考案した発振回路です。

コルピッツ型はLC発振回路中の同調コンデンサを2つに分け、
帰還電圧を取り出す方式であり、下図のような構成となります。


  052-02コルピッツ発振回路


コンデンサの分割比で帰還電圧を取り出しているため、
広い周波数範囲をカバーするためには
C1,C2を一緒に変化させる必要があります。
周波数の安定度はあまりよくありません。

また、発振周波数は次の式で表すことができます。

 問052-3コルピッツ共振周波数


ハートレ型発振回路

Ralph Vinton Lyon Hartleyさんが考案した発振回路です。
LC同調回路の同調巻線に中間タップを使って
出力電圧の一部を帰還させたもので、
下図のように、コルピッツ型のLとCを入れ換えた構成となっています。


  052-03ハートレ発振回路


周波数の安定度はコルピッツ形と同様にあまり良くありません。
発振周波数は次の式で表すことができます。

 問052-4ハートレ共振周波数


クラップ型発振回路

本問題の発振回路は、
コルピッツ型発振回路を変形させた
クラップ発振回路と呼ばれるものです。

クラップ発振回路は、
コルピッツ発振回路の「安定度が良くない」という特性を克服したものです。


  052-01クラップ回路


本図からわかるように、クラップ発振回路は、
コルピッツ回路のL部にCを直列に挿入した構成になっています。
共振周波数は次の式で表すことができます。

 問052-5クラップ共振周波数1

ここで、
C1のリアクタンス >> C2,C3のリアクタンス
とすると、
発振周波数はほぼLC1の共振周波数で決定されます。

 問052-5クラップ共振周波数4

この回路は発振周波数がトランジスタの
電極間容量などの影響をあまり受けないため、
LとC1の温度保補償を行うことにより、
安定的な発振周波数が得られます。


以上より、正解は1ですね☆


参考文献

アナログ電子回路―集積回路化時代のアナログ電子回路―集積回路化時代の
(1988/04)
藤井 信生

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