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【一陸技】精選300題_問051-反転増幅器

反転増幅回路

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  会社の同僚たちと一陸技の勉強会をしています。
  勉強会では「合格精選300題 一陸技問題集」を使っています。
  本ブログでは勉強会で解いた問題の解説を掲載していきます。

合格精選300題 第一級陸上無線技術士試験問題集合格精選300題 第一級陸上無線技術士試験問題集
(1998/10)
吉川 忠久

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問051
下図に示す演算回路において、電圧利得Avを求めよ。
ただし、演算増幅回路の入力インピーダンスを無限大、
負帰還をかけないときの電圧利得Aを無限大とする。

 問051図



反転増幅回路の電圧利得を求める問題です。
理想演算回路を用いた反転増幅器の電圧利得を憶えていれば一発です。

 [反転増幅回路の電圧利得]
 問051-01反転増幅器の利得

このくらいは憶えておいても損はありませんし、
簡単に憶えられますね。


憶えていない場合でも、
演算増幅器の特性を理解していれば簡単に求めることができます。
今回の問題では、その演算増幅器の特性さえも題意で示してくれています。

それではもう少し詳しく解説しましょう。
まずは演算増幅器の簡単な解説から始めます。


演算増幅器(オペンアンプ:Operational Amplifier)

演算増幅器とは、
理想増幅器に近い特性を持つように設計されたICであり、
その中身はトランジスタや抵抗をいくつも組合わせた複雑な回路構成となっております。

演算増幅器は下図のような記号で表されます。

   問051-02オペアンプ

2つの入力端子と1つの出力端子を持ち、
2つの入力端子に加えられた信号を増幅する増幅器となっています。

+の符号の付いた入力端子を非反転入力端子といい、
-の符号の付いた入力端子を反転入力端子といいます。
その名の通り反転増幅器に入力された信号は、
位相が180度回転した逆相となって出力されます。

そして、
演算増幅器に要求される理想的な特性として、
次のようなものを挙げることができます。

 ①電圧利得が無限大
 ②入力インピーダンスが無限大
 ③出力インピーダンスが0
 ④周波数帯域幅が無限大


実際の演算増幅器では、④以外はそれと近い特性を有しています。
このような特性を活かし、演算増幅器は様々な回路に応用されます。
その1つが本問題の反転増幅回路です。


さて、反転増幅回路とは、
演算増幅器を負帰還回路として使用したもののことです。
「負帰還回路」は反転増幅器におけるキーワードです。

ということで、反転増幅回路を解説する前に、
負帰還回路について少し解説しておきましょう。


負帰還回路

一般的に増幅器は、
非線形性を有していたり(出力波形がひずむ)、
温度変化などにより特性が変動してしまいますが、
負帰還をかけることによって、
それらを取り除いた理想的な特性を得ることができます。

負帰還回路は下図のように示すことができます。

 問051-03帰還回路

増幅度が-Aの反転増幅器の出力を
帰還率βとなるように減衰器に通し、
帰還した信号βV2を入力信号V1加え、
再び増幅器に入力する構成となっています。

増幅器に入力される電圧をViとすると、
次の2つの式が成り立ちます。

 問051-04負帰還回路2式

よって、負帰還回路の利得Gは次のように求めることができます。

 問051-05負帰還回路利得

ここで、Aβ >> 1の場合、
分母の1は無視できるので、上の式は次のように近似できます。

 問051-06負帰還回路利得近似

この式から解ることは、
負帰還回路の増幅度は減衰器の減衰量βだけで決まると言うことです。
増幅器の増幅度Aとは無関係です。

減衰器は受動素子だけで構成できるので、
環境の変化に対して安定的で、
周波数特性なども極めて理想的です。

つまり負帰還回路とは、
利得は非常に大きいが不安定である増幅器と、
特性が理想的に近い減衰器を組み合わせ、
全体の特性が減衰器の理想特性で決定されるようにした回路というわけです。



反転増幅回路

反転増幅回路を下図に示します。

 問051-07反転増幅器

演算増幅器の出力を反転入力端子へ帰還させており、
まさに上述した負帰還回路と同じ構成になっていることがわかります。
演算増幅器の利得は非常に大きいので、
負帰還の特徴を十分に発揮できるというわけです。

それでは、反転増幅回路の利得Avを求めます。
まず上の図から、次の2つの式が成り立つことがわかります。

 問051-08反転増幅器2式1  ・・・①
 問051-08反転増幅器2式2  ・・・②

ここで、思い出して欲しいのは、
題意にもある演算増幅器の特性、
入力インピーダンスが無限大ということです。

つまり、
演算増幅器に流れる電流Iiは0となり、
電流I1とI2が等しくなることがわかります。

 問051-09i1i2  ・・・③

さらに、Ii=0ということは、
演算増幅器の反転入力端子と非反転入力端子間の
電圧viは0となることも解ります。

 このように、演算増幅器において
 反転入力端子と非反転入力端子が仮想的に短絡されているようにみえる特性を、
 バーチャルショートといいます。
 さらにこの場合、非反転端子側は接地されており、
 反転端子側もバーチャルショートにより接地されているようにみえます。
 このような状態をイマジナリーアースと呼びます。

イマジナリーアースにより、
反転入力端子の電圧viは0となります

 問051-10イマジナリーアース  ・・・④

以上、①~④式より、反転増幅回路の利得Avが求まります。

 問051-11反転増幅器利得

これが本問題の答えです。
憶えておくのが吉ですね☆


参考文献

アナログ電子回路―集積回路化時代のアナログ電子回路―集積回路化時代の
(1988/04)
藤井 信生

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